離婚弁護士のコラム
Lawyer’s column

離婚コラム

婚姻費用

不倫・不貞

男性(夫)

不倫をした妻から生活費(婚姻費用)の請求をされた場合、減額できる?

公開日:2019.05.13

この記事の目次

前回に引き続き、婚姻費用について考えていきましょう。
前回の記事はこちら

法律相談のお申し込みはこちらから

【事例】

C男さんはD子さんと結婚し、一緒に暮らし始めました。
C男さんは、会社に勤務するサラリーマンです。結婚した際、夫婦間の話し合いにより、D子さんは専業主婦をすることにしました。結婚して5年後、D子さんが男性といわゆる不倫関係にあることが判明しました。C男さんがD子さんを問い詰めると、D子さんは、あなたに魅力がないから、と開き直り、さらには自宅を一方的に出て行ってしまいました。数日後、D子さんから連絡があり、生活費を支払うよう求めてきました。

C男さんはD子さんに生活費を支払わなければならないのでしょうか。

 

このような事例の場合、D子さんの生活費全額を支払う義務はないとして、減額される可能性や、支払義務自体が免除となる可能性があります。

 

有責行為と婚姻費用

今回のように、配偶者が不貞等のいわゆる有責行為を行い、一方的に出て行った場合にまで、夫は婚姻費用を負担しなければならないでしょうか。

今回のように婚姻費用の権利者に別居の主たる責任がある場合、その権利者の生活費相当部分については、分担義務が減額又は免除されるべき、という考え方があります。家庭裁判所における審判例の中にも、不貞をした妻からの婚姻費用分担請求について、権利濫用として認めなかったものがあります。
一方、学者の中には、婚姻費用分担義務は、婚姻破綻の責任や協力の有無とは無関係であり、自らが要扶養状態にあれば、婚姻費用分担請求ができると考えている人もいます。審判例の中にも、有責な権利者が婚姻費用を請求してきた場合でも、義務者は生活保持義務を免れられないとして、分担義務の減額しか認めなかったものもあります。

家庭裁判所がいずれの考え方に立つにしても、夫婦の別居の原因によっては、義務者が支払うべき婚姻費用を減額したり免除したりする事案も増えつつあるといえます。
条文上も、婚姻費用の分担にあたり「一切の事情を考慮」するとされているのですから、こうした事情は十分考慮されるべきでしょう。

まとめ

今回の事例でいえば、

  1. D子さんの不倫を前提として、
  2. これを追及されたD子さんが一方的に出て行き、
  3. (D子さんの開きなおりを前提にすると)C男さんに別居についての責任はない

ことになります。

婚姻費用の算定にあたり、こうした事情は十分に考慮されるべきです。最近の審判例からいっても、一定の減額か、全額の免除が認められる可能性は高い、といえるでしょう。

メールでのご相談はこちらメールでのご相談はこちら

優しさと強さの離婚弁護士

依頼者満足度・相談対応実績

関連記事

離婚弁護のご相談

  • 092-409-0775
  • 0952-41-9210
  • 0954-20-1455

離婚弁護のご相談