離婚コラム
女性(妻)
男性(夫)
離婚したくない
夫(妻)から離婚を求められています。離婚しなくて済む方法はありますか?
公開日:2020.05.12
[ Q ]夫(妻)から離婚を求められています。離婚しなくて済む方法はありますか?
[ A ]
離婚を求められたとしても、あなたの側に離婚を求められるような落ち度がない場合や、夫婦の婚姻関係としての実態が完全に失われたような事情がない限りは、配偶者からの離婚請求は原則として認められません。したがって、上記のような場合は、法律的には離婚をしないで済む、ということになります。
とはいえ、配偶者から何らかの理由で離婚を求められているわけで、離婚を求める側の離婚したいという理由が解消されない限りは、夫婦が円満な夫婦生活に戻っていくことは難しいかもしれません。
配偶者の離婚したい理由が、別の異性と交際したいなど、一時的で身勝手な感情や行動が原因である場合には、その一時的な感情が収まるまで一定の冷却期間を置くなど、配偶者自身に身勝手さを順次理解してもらうことで、元の円満なる夫婦生活に戻していく余地があります。
夫婦には、同居義務と協力義務があり(民法752条)、そのようなご相談に対しても、弁護士が交渉や調停等の手続きを通じてサポートすることができますので、是非ご相談ください。
また、配偶者が離婚したい理由を言わない場合や、配偶者の離婚したい理由としてあなた側の何らかの原因が挙げられている場合には、配偶者の離婚したい理由や根本的な原因を突きとめ、あなたの側でも改善していくことで、配偶者の離婚したいという気持ちが解消する余地も出てくるでしょう。
この場合に、当事者同士やそれぞれの親族が関与する形態では、ボタンの掛け違いがかえってエスカレートしてお互いに感情的になり、ますます離婚に向かってしまいがちです。しかし、弁護士が客観的な視点で介入することで、離婚したい配偶者の意図を汲み取り、あなたとともに改善が必要な部分を改善し、配偶者の思い違いや拡大解釈を是正することで、夫婦がよりを戻していく場合もございます。
弁護士は、離婚に向けた手続きを行うものだと思われがちですが、当事務所では上記のように円満な夫婦のあり方を模索し、よりを戻すための活動をすることもできますので、お気兼ねなくご相談ください。
※本記事は、公開日時点の法律や情報をもとに執筆しております。

【本記事の監修】
弁護士法人桑原法律事務所 弁護士 桑原貴洋(代表/福岡オフィス所長)
- 保有資格: 弁護士・MBA(経営学修士)・税理士・家族信託専門士
- 略歴: 1998年弁護士登録。福岡県弁護士会所属。
日本弁護士連合会 理事、九州弁護士会連合会 理事、佐賀県弁護士会 会長などを歴任。